01 BRAND STORY
伝統をモダンな日常へ
パリとインド ふたつの土地から生まれて
カディーアンドコーは、デンマーク人デザイナーの Bess Nielsen(ベス・ニールセン)が2003年にパリで立ち上げたテキスタイル/アパレルブランドです。
ベス・ニールセンは1976年に初めてインドを訪れ、現地に根付く豊かな織物文化に深く魅了されました。ブランド名にもなっている「Khadi(カディ)」とは、インドの伝統的な“手紡ぎ・手織り布”を意味します。
もともとファッション業界でスタイリストとして活動していた彼女は、インド各地の織り手や刺繍職人たちと出会い、手仕事による布づくりに強く惹かれていきました。
カディは単なる布ではありません。“Fabric of Freedom(自由の布)”とも呼ばれ、インド独立運動の中で Mahatma Gandhi が、自給自足と団結の象徴として広めた、インドの精神と歴史を宿す特別な存在です。
その特別な布を自身のブランドで扱うまでには、ベス・ニールセンにも長い年月が必要でした。真の職人技と向き合うため、彼女は今もなおインド各地の村を訪れ、職人たちと家族のような信頼関係を築き続けています。
インド政府によって守られてきたカディ文化への深い敬意を持ちながら、その伝統を未来へつなげようとしているのです。
カディーアンドコーは、スカンジナビアの機能美と静かな規律、そしてインドの繊細なテキスタイル文化を融合させたブランドです。パリで磨かれた洗練された感性が、インドの村々で紡がれる不均一な糸の美しさと出会うことで、民芸的な温もりと都会的なモダンさを併せ持つ服が生まれています。
効率を優先する大量生産では決して生まれない、手仕事ならではの豊かな質感。手紡ぎの糸が含む空気の層は、湿気を逃がしながら肌にやさしく寄り添い、袖を通した瞬間にどこか懐かしく、凛とした空気をまとわせてくれます。
それは、ベス・ニールセンの情熱と、長い年月をかけて受け継がれてきた職人たちの技術が形になった、一着一着の贈り物なのです。